マンガ大会その後

マンガ学会の大会のレポートを書く人はあまりいないみたいで、若手の発表が救いだったというか、米沢さんがいなくなってからもしかしてなんだか運営が雑になってないかと遅刻している私に言われても困るでしょうが、気鋭の若手の頑張りだけが頼りというか、院生の方は他の学会にも属しているでしょうからあの雰囲気だとがっかりするんじゃないかってちょっと心配です。かつてほとんど即興で発表をした私に言う資格はないのですが、タイムキープをする進行役の方が平気で時間を遅らせてしまうのはさすがにまずいのではないかと、けっこう有名な方々なのでもにょもにょとことばを濁しつつ、活動が微妙に停滞しているようで、なんというか自分の住んでいる関東で部会を開いたほうがいいのではないかなどとも思ったりもしました(でも業界人ばかりだと成り立たないんだろうな。私は転職したいくらいですが)
そんな私は昨日書いたとおり懇親会に出なかったので、何度かお会いしている人の名前をいまだに覚えられていないこともあって今回も所在なげな感じで週末の長丁場にくたびれました。
学漫の友だちと別れてから、懇親会の終わったあとの若手達が集まった2次会のほうに寄らしていただきましたが、かなりの方が満喫で夜を過ごすということで、あんまりぬるい内容だと若い人は来なくなっちゃうよと思いましたが、わたしは今回はゲストハウスを探して3000円かからないで泊まれたので、京都の場合は安宿を何人かでシェアすることも考えるといいですよ。私は月曜日会社を休めないので行きに使った深夜の格安高速バスで車内泊するのはさすがにつらいので「ぷらっとこだま」で帰りましたが、こだまに乗る前に手持ちの現金使い果たしてしまって車内販売でサービスのドリンクにジュースを頼んだらあとでお茶が飲みたくなったときお金がない、という状況に陥って、停車駅でひかりやのぞみが次々と追い抜いていくのを見てこれはムーンライトながらに乗っているほうが精神的にははるかに楽だと思わずにはいられませんでした。

二日目は京都国際漫画ミュージアムのホールで開催されて、そんなに広いスペースではないので最初は人で埋まりました。マンガ界隈で知る人ぞ知るブロガーたちもけっこういたようですが、とにかく私は顔をすぐ忘れるので写真でも撮ってもらわないと不安です。
前に座っていた女性が時々こちらを見るので、どこかで見たような気がするのだけど誰だったかと思いつつ、都会のひきこもりたる私は一言聞くことができず、きょうになって急にベルさんだったんじゃないかと思い当たり、私自身は米沢さんと昨年の新潟の大会の合宿ではじめて直接話をしたはというもののそれ以前からマンガのイベントで遠くから見たことは何度もありましたので、大変失礼いたしました。

内容についてはそのうち「マンガ研究」にまとまって書店にも出るのでそちらをご期待して下さい。というか期待していいのだろうか?

最後にいわゆる学会の会誌(創価学会とか、と学会とかでなくて)で昨日本屋で見たのを紹介しておきます。

表象〈01〉特集 人文知の現在と未来―越境するヒューマニティーズ

表象〈01〉特集 人文知の現在と未来―越境するヒューマニティーズ

表象文化論学会はけっこう立派な装丁の会誌を出しているんですねえ。お金持ちなんでしょうか。といいながらも借金も顧みずもう買っちゃいましたが、このへんは読んでおきたいと思います。学問嫌いの偉そうにしやがってと口にするような現場主義一本やりの人たちがこれまで確かに世の中を支えてきていたのですが、最近の世の中の大きな変化についていけてないで困惑しているというやっかいな状況が、最近そこかしこに見受けられるような気がするんですよ。