2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

抒情詩と四コマ漫画

最近マンガに関して雑誌が不振にあえいでいるなどといろいろなところで話題になっていますが、ここ数年マンガ研究は目立たないながらも着実な成果を上げつつあると思っています。そんな中で突然ですが清水勲さんの新著が出ていました。四コマ漫画―北斎から「…

祭りの前

毎日外で過ごす時間が少ないので暑さによる夏バテということはないのですが、このところ体調の変調が激しく今日も月曜というのに異常に体調が悪いので出勤をあきらめて一日寝ていました。予定が狂いまくってしまった。こういうときはテレビは音を聴くだけで…

戦後雑誌とか絵本とか

世田谷文学館で開催されている堀内誠一展について以前エントリをメモしていましたが、どうもまともに文章を書けなくて書き残したことがありました。 戦後の雑誌を考える上で堀内誠一の存在は極めて重要だと言えます。独特のエディトリアル・デザインは日本の…

自分のための後記

このエントリを書いたあとで、自分が初めて自分の小遣いで買ったのが高橋亮子の書き下ろしが載っていた週刊少女コミックだと思い出して愕然とする。くらもちふさこを初めて読んだ記憶のあまりの鮮明さに比べて、20年くらいの長きにわたり忘れていたことをい…

マンガの欧米向け翻訳書の問題

前々回のエントリで紹介した本に書いてあることの中で単純だけど重大な指摘があったのでここでちょっと触れてみます。 日本のマンガには欧米のものとは明らかに異なるある特徴があり、私自身もそれを重要なものと考えていますが、欧米向けに翻訳する際にこれ…

「コドモノクニと童画家たち」展

横須賀美術館でいよいよ来週23日まで。見応え十分でこれだけそろうと圧巻です。 近くに海水浴場などもあり一日家族で過ごすにもいいところです。婦人画報 2009年 07月号 [雑誌]作者: 編集長出口由美出版社/メーカー: アシェット婦人画報社発売日: 2009/06/01…

美術としてのマンガをどう鑑賞するか

ここ20年間くらいの傾向として、誰もが物語を過剰に求めるようになったのではないかと思う。世界は物語でできているわけではないのだが、美術の鑑賞の仕方にもストーリーを求めようとする傾向が以前よりも高まったのではないかと思う。見てその価値がよくわ…

beyond the free jazz

Eric Dolphyの貴重なソロが見られるYouTubeのおすすめビデオ。Cecil Taylorのビデオは多分そんなに珍しいものではないけれど、 やっぱりこうして見てみると山下洋輔とは違う。 Taylorの本領は結局のところソロでもっとも発揮されるのではないかと 思うが、フ…

自分の若いころはCOMの時代からおたくの時代とはあまり関係なかった

先月から今月の最初にかけて、おたくの起源とかCOMの時代についての研究会やシンポジウムなどの案内が来ていたのですが、吉本たいまつ氏を招いた研究会のほうは体調が悪くて行けず、COMの関係者や霜月たかなか氏を招いたシンポジウムは京都で開催のためこち…