祭りの前

毎日外で過ごす時間が少ないので暑さによる夏バテということはないのですが、このところ体調の変調が激しく今日も月曜というのに異常に体調が悪いので出勤をあきらめて一日寝ていました。予定が狂いまくってしまった。

こういうときはテレビは音を聴くだけでも体に障るので、寝ころんだ姿勢で本を読むことでやり過ごすことになります。

哲学者たちの死に方

哲学者たちの死に方

本屋でぱらぱらとめくってみたら冒頭から名言が詰まっていてこれはイチオシ。紹介されている哲学者の数が豊富で哲学入門としても出色といえましょう。
たとえば終盤のほうでデリダデイヴィドソンといった項目を読むと、これらの哲学者がどんな哲学的な思考をしていたのかがとても簡潔にまとめられた文章で書かれていて、日本版ウィキペディアよりもはるかに役に立ちます。

書棚と平台―出版流通というメディア

書棚と平台―出版流通というメディア

まだ斜め読みしかしていないですが結構値が張った割にちょっとハズレっぽいかな。序章から若書きっぽいと思っていたら修士論文をベースに書きなおしたものとのこと。著者の経歴を見ると出版取次勤務から大学院で研究をはじめて現在博士課程とのことで、業界人っぽい価値観が無防備に表に出ているところが引っ掛かります。まだ細かく読んでいませんが、題名のもとになったであろう「購書空間」のアイデアに絞ってそれを深く掘り下げたというわけでもなく、先行文献からピックアップしたダイジェストみたいな印象。著者自身が結びの文で欠点が多いと書いているので、たたき台として使えば役に立つでしょう。