日本近代少女漫画史(戦前編)(lacopen's new note 2006年記事)

明治期 竹久夢二のデビューは雑誌にコマ絵を描くことから始まっているが、中に複数コマ構成(4コマと記憶するが曖昧)の漫画仕立てのものがある(発表年不明)。まだ無名時代か。美人画で人気を博す前のもので少女マンガと関係は特にない。 1919(大正8)年 「少女…

80年代以降の少女まんがの流れ(lacopen's new note 2006/12/02)

私は80年代にはいってから少女まんが中心に読んできたのですが、実のところ同時代の女性読者が少女まんがをどのように読んできたかよくわかりません。また自分が読んできたのはあまり他の人が話題にしていない範囲を読むように心がけてきましたので、話すた…

ニッポンの少女まんがの元祖だヨ!松本かつぢ展 レポート 

弥生美術館で開催中の松本かつぢ展(2013年10月3日〜12月24日)については、我ながら本当にしつこくつぶやいていましたが、小林かいち展および竹久夢二と高畠華宵の常設展と合わせてとても見ごたえのある期間となりました。 前回に弥生美術館で松本かつぢ展…

『かぐや姫の物語』感想一週間目

Twitterのツイートを使ってできるだけ楽にブログをまとめる練習の一回目は、『かぐや姫の物語』の感想から。iPadのSafariで、今日はツイートからの編集が面倒臭いのでベタ貼り。はてなブログの編集画面は入力変換周りでバグがありますね。 疲れ気味でしたが…

ブログ再開

ツイッターでつぶやいたことをブログと連携できないかと思っていましたが、しばらく試行してみようと思います。はてなブログとツイッターの連携テストです。"ここでとりあえず一旦話を終わらせるために簡単にまとめると、日本の漫画には広義の文学作品の翻訳…

「オタク」が登場する前夜の記憶-1

1980年代の前半に大学の漫研に入部した者として、いま一度、オタクについての個人的な記憶を語ってみてもよろしいでしょうか。手元に当時を示す現物もなく、私の立場から見た古い記憶なので確かさは保証はできませんが、とりあえず再考のたたき台として。大…

はじめの一歩

はてなダイアリーは以前から使っていましたが、Twitterをメインで使うようになってから更新が途絶えました。ダイアリーのほうはブログっぽくないような感じも若干ありまして、勝手に誰にともなく書いていたと思います。 はてながどのような意図でブログをダ…

Memorial : Captain Beefheart

ブログにはマンガ関連の記事を書きたいと思いつつこのところほったらかしにしてきましたが、一応今年最後の記事を書こうと思いながら、昔の話を書くにしても、80年代の、ザ・マーガレット創刊の頃の別マ周辺の動きとか、ガロに女性作家が次々と活躍し始めて…

追悼:キャプテン・ビーフハート

まだ訃報がTwitterに流れてきてからあまり時間が経っていないので、詳しいところは確認しておりませんが、キャプテン・ビーフハートことドン・ヴァン・ヴリート氏が亡くなられたとの報せが入ってきました。慎んでご冥福をお祈りします。いろいろとビデオを物…

ここ最近読んでいる本など

このところ、最近あまり購入していないマンガの単行本をきちんと読む余裕がなく、雑誌は少女まんがと言ってもコーラスとフラワーズを毎月購入する以外は、別マを学生の頃から毎月続けているほかは別コミを買うくらいで、それも全体にきちんと目を通していな…

悪の反対は善か正義か

倫理学の本って難しい印象が強い、と言うより実際難しいけど、これはいいというものをようやく見つけた気がします。Amazonで倫理学のトップに来るのがフロムのこの本。 Amazonのジャンル分けには別に「倫理学入門」があるけど、笑えるほど混沌としています。…

新年おめでとうございます-10年代はじまる

昨年は思いがけずマンガの復刻などの出版が相次ぎました。漫画少年版 ジャングル大帝作者: 手塚治虫出版社/メーカー: 小学館クリエイティブ発売日: 2009/12メディア: 大型本購入: 3人 クリック: 20回この商品を含むブログ (7件) を見る年末にいきなり出て、…

大阪府立国際児童文学館の閉館とその後について

更新が滞りましたが、Twitterを始めてから、ブログに記事を書くのが面倒になってきたことを白状せねばなりません。ブログは本と同じで、書きたい人は星の数ほどあれど、読者の大多数は自分の生活の現実から一時的に離れるためのツールとして物語を読みたいの…

メモ:矢代まさこの「ようこシリーズ」について

矢代まさこの「ようこシリーズ」については、米沢嘉博さんの「戦後少女マンガ史」の中でも重要な位置づけがされており、最近ではみなもと太郎先生が大塚英志さんに『新現実』の中でレクチャーをしていましたが、貸本マンガのシリーズのため、私は今まで見る…

近況とか

ここ最近仕事のない日は異様に充実していたのでしたが、どうもゆったりできなくて疲れをためています。大阪の国際児童文学館については、力及ばずというよりもかえって迷惑をかけてしまったのではないかと思い、大阪でこの施設に長い間親しんできた方々には…

追悼 レヴィ=ストロース そして構造主義について

最近中沢新一氏が訳書かなんかを出していたので久々に注目されるかなと思ったらお亡くなりになりましたか。まあ大往生ですね。親族の基本構造作者: クロード・レヴィ=ストロース,福井和美出版社/メーカー: 青弓社発売日: 2001/01メディア: 単行本購入: 1人 …

米沢嘉博記念図書館で発狂

いえね、先週は神奈川近代文学館の大乱歩展を見に行ったり、その前には漫画関係のレクチャーを聴いたりけっこう休日は幸せに過ごしていたのですが、神保町で第50回神田古本まつりもあったので開館当日の米沢嘉博記念図書館に寄ってきました。 お茶の水まで出…

連休は部屋の掃除だけで終わった

工事の都合があってどうしても空間を空けないといけなかったので必死に物を減らしましたが、なんかすごく疲れました。Upgrade & Afterlifeアーティスト: Gastr Del Sol出版社/メーカー: Drag City発売日: 1996/06/17メディア: CD購入: 1人 クリック: 33回こ…

連休はあっという間に過ぎた

今回は5日間も休みがあるから不義理をしている人に手紙を書こうとか温泉に行きたいとか事前に決めていたつもりが、部屋の大掃除と挙動不審のパソコンのメンテナンスだけでじかんがつぶれる。手紙が書けなかったなんて普通あり得ないだろう⁉ とりあえずカラオ…

8月中に書けなかったことをつぶやいてみる

フリージャズの生き証人にして集団即興演奏界の至宝、Alan Silvaの20数年ぶりの奇跡の来日公演がとてつもなくすごかった ※ たとえばセシル・テイラーがオーケストラの指揮をする姿は想像できないなあ... ※ サン・ラとかザッパの指揮を映像で見たことがあるが…

抒情詩と四コマ漫画

最近マンガに関して雑誌が不振にあえいでいるなどといろいろなところで話題になっていますが、ここ数年マンガ研究は目立たないながらも着実な成果を上げつつあると思っています。そんな中で突然ですが清水勲さんの新著が出ていました。四コマ漫画―北斎から「…

祭りの前

毎日外で過ごす時間が少ないので暑さによる夏バテということはないのですが、このところ体調の変調が激しく今日も月曜というのに異常に体調が悪いので出勤をあきらめて一日寝ていました。予定が狂いまくってしまった。こういうときはテレビは音を聴くだけで…

戦後雑誌とか絵本とか

世田谷文学館で開催されている堀内誠一展について以前エントリをメモしていましたが、どうもまともに文章を書けなくて書き残したことがありました。 戦後の雑誌を考える上で堀内誠一の存在は極めて重要だと言えます。独特のエディトリアル・デザインは日本の…

自分のための後記

このエントリを書いたあとで、自分が初めて自分の小遣いで買ったのが高橋亮子の書き下ろしが載っていた週刊少女コミックだと思い出して愕然とする。くらもちふさこを初めて読んだ記憶のあまりの鮮明さに比べて、20年くらいの長きにわたり忘れていたことをい…

マンガの欧米向け翻訳書の問題

前々回のエントリで紹介した本に書いてあることの中で単純だけど重大な指摘があったのでここでちょっと触れてみます。 日本のマンガには欧米のものとは明らかに異なるある特徴があり、私自身もそれを重要なものと考えていますが、欧米向けに翻訳する際にこれ…

「コドモノクニと童画家たち」展

横須賀美術館でいよいよ来週23日まで。見応え十分でこれだけそろうと圧巻です。 近くに海水浴場などもあり一日家族で過ごすにもいいところです。婦人画報 2009年 07月号 [雑誌]作者: 編集長出口由美出版社/メーカー: アシェット婦人画報社発売日: 2009/06/01…

美術としてのマンガをどう鑑賞するか

ここ20年間くらいの傾向として、誰もが物語を過剰に求めるようになったのではないかと思う。世界は物語でできているわけではないのだが、美術の鑑賞の仕方にもストーリーを求めようとする傾向が以前よりも高まったのではないかと思う。見てその価値がよくわ…

beyond the free jazz

Eric Dolphyの貴重なソロが見られるYouTubeのおすすめビデオ。Cecil Taylorのビデオは多分そんなに珍しいものではないけれど、 やっぱりこうして見てみると山下洋輔とは違う。 Taylorの本領は結局のところソロでもっとも発揮されるのではないかと 思うが、フ…

自分の若いころはCOMの時代からおたくの時代とはあまり関係なかった

先月から今月の最初にかけて、おたくの起源とかCOMの時代についての研究会やシンポジウムなどの案内が来ていたのですが、吉本たいまつ氏を招いた研究会のほうは体調が悪くて行けず、COMの関係者や霜月たかなか氏を招いたシンポジウムは京都で開催のためこち…

腸を切る

大腸の内視鏡検査を受けて見つかったポリープを切除してもらいました。今年は腹のあたりからずっと調子悪い感じではあったので、原因らしきものがあったことは喜ぶべきことなのですが、これですぐに体調が良くなるわけでもなかろうと思うと、体質改善を積極…