大阪国際児童文学館の存続に向けて支援を続けます

手塚治虫と幼年漫画の世界」展が8月1日から開催されています。10月30日まで。

7月の議会で橋下府知事の意向は変わりませんでしたが、財団法人の廃止は抜本見直しに手直しされました。

幼年漫画に取り組もうという志の高い漫画家って最近どのくらい名前を挙げられますか?絵本作家になってしまうんですよね。
幼年漫画は子どもが真似して書きたくなるようなキャラの魅力がその成否を決める大きな要素で、最近やっているポニョの話題とか私が赤塚漫画の本質と考えるところとも絡んできます。
タモリの弔辞の中の次の一節も、おそらく幼年漫画が必要とする要素でしょう。
「あなたの考えは、すべての出来事、存在をあるがままに、前向きに肯定し、受け入れることです。それによって人間は重苦しい陰の世界から解放され、軽やかになり、また時間は前後関係を断ち放たれて、その時その場が異様に明るく感じられます。この考えをあなたは見事に一言で言い表しています。すなわち『これでいいのだ』と。」
「ポニョ」の中でリサが2度「不思議」について宗介に話しかけるところがあって、その言葉はあの映画のキモだと思いました。
そこには成熟した知性と幼年の感性をつなぐ知恵があり、親と幼い子との関係はその知恵を共に見つけることで築かれるのだと。

ここ数年古いマンガを探究してきましたが、これは古いね、と知ったかぶりに言った途端にすでに見えなくなっているものがある、そう片付けるのは中途半端なオトナの理屈に過ぎないだろうと考えるようになってきています。