追悼:忌野清志郎

連休で家から離れていたときに新聞で知ったので、テレビでの追悼などはほとんど見ていませんし、RCや彼のリーダーアルバムを考えてみると信じられないほど聴いていないことに気づいてうろたえたのですが、どうしても日本のキング・オブ・ロックというと内田裕也さんとかも差し置いてキヨシローになってしまうのであって、多分今後彼のようなロック・アイコンが出てくることはないんだろうという感慨にふけるのですが、私はあまりライブを見に行かないタイプだったにもかかわらず偶然彼の生舞台を見ることができてすごく印象に残っているのです。
イアン・デュリーが亡くなった時に自分のサイトを持っていなくて2ちゃんねるに追悼として書き込んだのがネットに残っていました。

41 名前: 名盤さん 投稿日: 2001/07/07(土) 01:35
長文ながら彼の思い出をば。
イアン・デューリー&ブロックヘッズが初来日したとき、うっかり前売り券を
買いそこね、朝から学校をさぼって後楽園ホールの売り場に並んだ。ライブに
足を運ばない学生だったが、ブロックヘッズは絶対ライブで見たい数少ない
バンドの一つだった。

オープニング・アクトのウィルコ・ジョンソンがあまりにもカッコよかったん
でパブ・ロックのことは彼から学んだ。デューリーはパンクの先駆け、という
認識だったが、パンクというにはなんかうますぎるというか、スタジオ録音で
こんなかっこいいんならライブはどうなるんだろう、と思いつつ客席中がすで
に盛り上がってるところでブロックヘッズ登場。

いやーすごかった。
途中でウィルコも登場(実はラーフターに参加してたのは知らなかった)、
「リーズン・トゥー・ビー・チアフル...」や「ヒット・ミー...」などのオリジナル
アルバム未収録のヒットシングルもカッコよさ倍増、そしてクライマックスの
「セックス&ドラッグ&ロック&ロール」では噂では聞いていたエンディングの
大合唱になって会場内は盛り上がりまくり。そこに忌野清志郎がまさにびょーんと
いきなり飛び入りで乱入してステージ中をかき回し、ドラムセットなどぼろぼろで
しっちゃかめっちゃかになってほとんど狂乱のうちに幕を閉じたのだった。
キヨシローが乱入したのは「ブロックヘッズ」の時かもしれない。だとすれば
アンコールのラストナンバーはこれだったか)

とにかく今まで見たライブであの時ほど素晴らしい(リズム・スティック!の)
迫力に打ちのめされたことはないし、チャーリーも健在でウィルコまでいて、
今後もあんなステージに立ち会えることはないだろうと思うと本当に残念
(2回目の来日公演は行きそこなってしまった)。

本当に惜しい人を亡くしました。あの大合唱が聴ける音盤ってないのかな。
来日後に発売されたビデオが来日公演とだいたい同じ構成だったはずだから
チェックしてみよう。

トリビュートでは顔ぶれを見て最初意外に思ったマッカートニーが本当に
素晴らしく、彼自身がロックンローラーとして健在なことを示してくれたこと
は、英国ロック史におけるイアンの偉大さを示す最高の追悼だと思った。
もちろん全曲名盤1stの曲順の通りでブロックヘッズが全面的に参加協力して
いるのだからトリビュート盤としての出来栄えも見事であった。

ああっ!これ書いたの俺だ(笑)
イアン・デューリー&ブロックヘッズの初来日はネットでも調べればたぶん出てくると思いますが、だいたい20年前で、思えば80年代だったんですね。

RCサクセションは東京の多摩地区で結成されましたが、そういえば忌野さんはドクトル梅津バンドと共演もしておりました。梅津和時氏は多摩地区を中心にジャズマンが集まりポスト山下洋輔的な音楽を演奏していた「生活向上委員会大管弦楽団」のメンバーとしてデビューしていて、そこに錚々たるメンバーがいたことは、のちに自分がジャズを聴いてみようと思ったときにかなり影響を受けていました。とくに篠田昌已じゃがたらのメンバーからコンポステラ、チンドン屋への参加と目覚ましい活躍をしていたところが若くして急逝してしまい、ただのリスナーである自分もこの時はショックが大きかったことを覚えています。

ちょっと考えてみたらアルバムをほとんど持っていないといってもやっぱりレンタルとかで結構聞いたに違いないです。歌詞にも技を持っていたしグルーブを心得たロッカーでもあったし。「瀕死の双六問屋」という本は持っているはず。ちょっと町田町蔵町田康)みたいなネーミングだな。梅津氏がRCのライブに参加したアルバムがちゃんとありました。
いずれにしても私のキヨシローの思い出は、記憶に自信がなくなってきましたが、ブロックヘッズのライブの最後で乱入してメンバーの楽器を壊して暴れたという記憶(何か歌ったのかまるで覚えていない)とともにこれからも残るのです。BGMは「スローバラード」がいいです。

シングル・マン

シングル・マン

ラプソディー

ラプソディー

RAZOR SHARP(紙ジャケット仕様)

RAZOR SHARP(紙ジャケット仕様)

瀕死の双六問屋

瀕死の双六問屋