26日に載せ忘れた一冊

26日に載せた本の一覧には微妙に迷いがあり、マネの話になったのは成り行きではありました。
3枚CDが混ざっていますが、3枚で一組のセットで、もう一組入れたかったのだけど結局洋ものは
ほかに聴いていないし。どこかで評判記いてSquarepusherの新譜を購入したのを思い出したが
聴いてません。ところで昨今の英米の音楽産業ってどうなっちゃってるのでしょうか。

デイヴィドソンの入門書を買おうとは思っていなかったのだけど(NHK出版から出たのは過去に購入済み)。
永井均の本で「チャリティ原則」という言葉が出てきたのを元をたどるとデイヴィドソンらしいとか
昨年の『中公 哲学の歴史』と岩波の『岩波講座 哲学』とかもうこのような企画に本格的に触れる機会
として先はないだろうとか思って無理して購入してみたりして、原著は平易な文章なのに難解ということ
なので手を出してもわからないだろうと思いつつ、日本人哲学者がデイヴィドソンについて書いたものは
たくさんあるようだからレファレンスを持っていてもいいかなというその程度のものでしたが。

プロパーな学問の哲学から離れて橋本治の新作を載せてもいいかなと思ったのですが、これは別の機会に
『思想地図』第二号の上野千鶴子インタビューと並べた方がいいかなと思いつつインタビューのほうを
読み終えていないのでした。『思想地図』どこに置いたっけな。団塊の世代の男女間の断絶ってたぶん
あんなもんですよ。自分の両親は戦中育ちなので今ひとつわからなかったのですが、橋本治氏は一般的な
当時の同世代の男性の感覚をたぶんできるだけ正確にトレースしているのでしょう。
その下の「少女漫画世代」(?)は昭和30年代生まれ、自分ぐらいまで(オタク世代の美少女系が台頭するまで)
で、ここらはその下のロスジェネ世代とも微妙に違うのかな(男女ともにジャンプ世代でもどうなんでしょう)?
職場結婚率が高いのと、お見合いをしなくなったりで未婚率がぐんと上がるのがこの辺ですか。

デイヴィドソンをラインナップに加えたNHK出版のシリーズは初心者向きでかなりいいものがあり、
カントとか原著を一度も読破していないならこれを手がかりとして中島義道などを経由すると良さそうですが、
ところで一昨日リストに入れようと必死に思い出そうとしてどうしても出てこなかった本を帰りの本屋で
見かけたのでした。

相対主義の極北 (ちくま学芸文庫)

相対主義の極北 (ちくま学芸文庫)

いや出てすぐ原著で買ったのですが、永井均がたぶん大庭健なみに初心者に問いかける文体を意識した結果
適当に読み飛ばされてしまうのもやむなしとしたかもしれないのに対して、入不二のスタイルはたぶん
いま哲学をするならこのように書くといいというお手本であり、つまみ食いするのではなく
じっくり理解しようと心して読もうという文章と思われます。原著にも巻末から横書きで克明な注が載っており、
何とか読もうと思っていたところ組み立て式の本棚を崩壊させてしまった際に行方不明となり
読み損ねていたいわくつきの一冊だったのです。
数ヶ月前にAmazonで見たらえらい半端に高い値がついていてがっかりしましたが、
驚くことにちくま学芸文庫から出るとは思いませんでした!!!
で、まだこれから読み始めるところですけれども、扱っている話題もなかなかいまこそという内容も含まれており
強力にお勧めしたいと、とりあえずほかの本は後回しでこの本を紹介するためだけに書いたエントリでありました。
では。