最近読んでいる本
このブログを何度か読んでいる人にはとりあえずおすすめの一冊、
- 作者: 加藤秀俊,前田愛
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2008/12/11
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 10回
- この商品を含むブログ (11件) を見る
1980年に出版された対談集の新装復刊。ここしばらく80年代論が盛んに出版されたが、江戸から明治のメディアについて話しながら、1980年という年がどんな時代だったのかが鮮やかに浮かび上がってくるとともに、それから20年以上経って日本社会がどれほど変質したのかに驚愕したり愕然とするかもしれない。若い人から見ればこれが80年代の日本なのかと困惑するかもしれない。
この頃何が変わったかちょっと考えて、二つほど頭に浮かんだものをググったら大当たり。
1978年にスペースインベーダーがアーケードゲームとしてブームとなり喫茶店などにも置かれ、翌年ウォークマンが発売されたという時期である。
この本と同時に復刊されたというこちらも興味深い。本屋では見かけなかったができるならそのうち読みたい。
- 作者: 見田宗介
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2008/11/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 7人 クリック: 45回
- この商品を含むブログ (46件) を見る
その解説を見田の弟子にあたる大澤真幸が書いているらしいが、北田暁大との対談集は理論社会学者同士と言うこともあってダイレクトに言いたいことを言っている分読み応えがある。版元も聞いたことがない社名でかえって期待した。ローティの名を知ったのは大澤経由だったが、二人ともけっこう好きといいつつボロクソにこき下ろしていたり。
- 作者: 大澤真幸,北田暁大
- 出版社/メーカー: 左右社
- 発売日: 2008/11/17
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 73回
- この商品を含むブログ (27件) を見る
ここ最近吉本隆明関連本がけっこう出ていると思ったら、そのあとにちょっとしたドゥルーズ祭りもあった(まだ開催中か)。
現代思想2008年8月臨時増刊号 総特集=吉本隆明 肯定の思想
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2008/08/11
- メディア: ムック
- 購入: 2人 クリック: 2回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
- 作者: 絓秀実
- 出版社/メーカー: 作品社
- 発売日: 2008/11/29
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 25回
- この商品を含むブログ (11件) を見る
吉本自身の本は正直あまり読む気が起こらないが、「花田清輝―砂のペルソナ」がずっと入手困難で「日本の知識人」を考える上で吉本批判の本は何かしらを伝えてくれるかと思い無理して購入。
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/12/06
- メディア: 雑誌
- 購入: 2人 クリック: 25回
- この商品を含むブログ (21件) を見る
ちなみに今年のノーベル文学賞はル・クレジオだったが英ブックメーカーの予想ではピンチョンと同率だったらしい。ピンチョン以降アメリカでもっとも重量級の小説を書くドン・デリーロは最近作品を発表していないのだろうか。やはりアメリカ本国でも売れないと言うことかもしれない。デリーロに比べてやや見劣りする感じだったパワーズは読みやすくなったのだろうか。
ル・クレジオの「調書」は再発が出たが(古いのが図書館にありそうな気もする)、ほかの幻の初期作品はなんだか出そうな気がしない。翻訳に難があるのかしら。しかしいまは歴史的な海外小説が新刊書店では思ったよりたくさん出ているといえる。金がない時間がないでずいぶんご無沙汰だけど。
- 作者: クロード・シモン,平岡篤頼
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2004/09/23
- メディア: 単行本
- クリック: 12回
- この商品を含むブログ (14件) を見る