最近読んでいる本

このブログを何度か読んでいる人にはとりあえずおすすめの一冊、

明治メディア考

明治メディア考

1980年に出版された対談集の新装復刊。ここしばらく80年代論が盛んに出版されたが、江戸から明治のメディアについて話しながら、1980年という年がどんな時代だったのかが鮮やかに浮かび上がってくるとともに、それから20年以上経って日本社会がどれほど変質したのかに驚愕したり愕然とするかもしれない。若い人から見ればこれが80年代の日本なのかと困惑するかもしれない。


この頃何が変わったかちょっと考えて、二つほど頭に浮かんだものをググったら大当たり。
1978年にスペースインベーダーアーケードゲームとしてブームとなり喫茶店などにも置かれ、翌年ウォークマンが発売されたという時期である。


この本と同時に復刊されたというこちらも興味深い。本屋では見かけなかったができるならそのうち読みたい。

まなざしの地獄

まなざしの地獄

その解説を見田の弟子にあたる大澤真幸が書いているらしいが、北田暁大との対談集は理論社会学者同士と言うこともあってダイレクトに言いたいことを言っている分読み応えがある。版元も聞いたことがない社名でかえって期待した。ローティの名を知ったのは大澤経由だったが、二人ともけっこう好きといいつつボロクソにこき下ろしていたり。

歴史の〈はじまり〉

歴史の〈はじまり〉

ここ最近吉本隆明関連本がけっこう出ていると思ったら、そのあとにちょっとしたドゥルーズ祭りもあった(まだ開催中か)。

現代思想2008年8月臨時増刊号 総特集=吉本隆明 肯定の思想

現代思想2008年8月臨時増刊号 総特集=吉本隆明 肯定の思想

吉本隆明の時代

吉本隆明の時代

吉本自身の本は正直あまり読む気が起こらないが、「花田清輝―砂のペルソナ」がずっと入手困難で「日本の知識人」を考える上で吉本批判の本は何かしらを伝えてくれるかと思い無理して購入。

新潮 2009年 01月号 [雑誌]

新潮 2009年 01月号 [雑誌]

梅田本を一冊買おうと思っていたものの立ち読みでやめてしまい、水村氏の本は読みたいがやはり立ち読みしてみて結局「新潮」を購入することで落ち着く。
ちなみに今年のノーベル文学賞ル・クレジオだったが英ブックメーカーの予想ではピンチョンと同率だったらしい。ピンチョン以降アメリカでもっとも重量級の小説を書くドン・デリーロは最近作品を発表していないのだろうか。やはりアメリカ本国でも売れないと言うことかもしれない。デリーロに比べてやや見劣りする感じだったパワーズは読みやすくなったのだろうか。

ル・クレジオの「調書」は再発が出たが(古いのが図書館にありそうな気もする)、ほかの幻の初期作品はなんだか出そうな気がしない。翻訳に難があるのかしら。しかしいまは歴史的な海外小説が新刊書店では思ったよりたくさん出ているといえる。金がない時間がないでずいぶんご無沙汰だけど。

フランドルへの道

フランドルへの道

このへんもまだ残っていそう。