ところで最近の少女まんがは

あくまでも勘ですが、髪の毛の描き方が人気を大きく左右しているような気がします。90年代は瞳に凝っていたのが行き着くところまで行き着いて、いまは髪の毛の質感にリアリティのようなものを背負わせているんじゃないかと。もともと少女まんがは装飾性への志向が強いと同時に、人物のかき分けを髪の毛で行う傾向が強いもので、それは単に画力の問題ではなく女性にとってヘアスタイルとアイデンティティの関わりが深いのだろうと推測されるのですが、男性でも若い世代になるとヘアスタイルへのこだわりが強くなっているし、線画という表現手段でトーンも多用されるようになると、私が感じたところでは「こどものおもちゃ」あたりでちょっと質感的に重たいと思っていたのが、多様に発展を遂げながら、80年代型少女まんが的なラフな感じよりも、かちっとした線を志向することで新しさをアピールしているように思えます。