遅ればせながら追悼:長新太さん

最近はマンガを読むことが高くつくように感じてしまうことがあります。ちりも積もればってやつですね。私は団地っ子でもともと下流だと思っていますけれど、ケータイ代にお金をかけているわけでもなくても電子メディアの方が安く感じてしまう罠があります。
児童書などになると本屋に行ってもめったに見に行かないわけですが、たまたま福音館書店が出している「母の友」で追悼特集をしていて、6月に亡くなられてから4ヶ月もの間知らなかったことになります。
戦後まもなく漫画家としてデビューし、日本を代表する絵本作家として知られていますが、漫画史上これだけは覚えておきたいのが、話の特集から出版された「トンカチおじさん/怪人ジャガイモ男」です。残念ながら絶版ですが、昔のレコードみたいに二つの漫画がリバーシブルな表紙でそれぞれはじまって、真ん中でドッキングするという本は他にもたぶんあるのかもしれませんが私は寡聞にして知りません。これは仕掛け絵本的な発想があるのかもしれませんが、1970年前後のレコードジャケットにもいろいろおかしな仕掛けがあるものが頻出して、そこから付録のたくさんついた月刊漫画誌とちょっとつながるところがあるなと思ったわけなのでした。
実家に眠っているはずなんだけどどんな感じでつないでいたんだったかな。好きだけど機会を逸して読まない作家はたくさんおりまして、図書館にはマンガはほとんどなくても児童書はあるのでなんじゃもんじゃ博士あたりを読みに行こうかしら。