大阪府改革PTに物申す
昨日から大阪府の橋本徹知事直轄の改革プロジェクトチーム(PT)が発表した財政再建プログラムによると、
府立27施設のうち8施設を廃止、国際児童文学館は廃止の対象で府立図書館に統合、出資法人も廃止の方針が
打ち出されてました。
Google ニュース検索 「大阪府 施設」で記事が出てきましたが、まだ児童文学館についての記事は
あまり目立ちません。
国際児童文学館がもし廃止するようなことがあれば、子ども文化にとって重大な損失を招くことに
なるでしょう。日本の子ども出版文化を特定のものに偏らずあまねく目を配り専門的知識を持った館員がたゆまない努力を続けて
寄贈者、支援者たちとの信頼によって築かれた財産が、統合によって失われてしまいます。
改革PTはどのような基準で廃止する施設と財団の選定を行ったのでしょうか、理解に苦しみます。
施設ごと子ども文化が失われてしまう危うさはおそらく今回の発表の段階では考慮されていないでしょう。
日本でもいまだに唯一というべき貴重な施設を廃止することが(世界的に見ても子ども文化の多様性と
豊かさを担っている施設なのではないでしょうか)、日本の文化の豊かさを21世紀の社会を担う
子どもたちと私たちが海外や後世に伝えていくとともに海外の文化を学ぶ機会を、結果的に著しく
制限してしまうことによる損失の大きさをこそ私は問題にしたいと思います。
ニュースのうちから、先見の明を持って収集したコレクションを寄贈し、児童文学館の基礎を作った鳥越信さんの談話を見つけましたので、以下引用します。
大阪府改革PTの試案公開で「文化」の行方は…
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200804110052.html
府立国際児童文学館(吹田市)は「廃止」。蔵書約12万点を寄贈し基礎を作った児童文学者の鳥越信さん(78)は「児童文学の研究機関だから『題名も著者名も忘れたが、こんな表紙の本を』といった照会にも対応できる。図書館とは機能も役割も違う」と指摘。「それに貸し出し主体の図書館に統合されたら、出版社が本を資料として寄贈してくれるだろうか」
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